脳のメカニズムについて
記憶術を身に付けるまで、正直あまり脳のメカニズムについて意識したことはありませんでした。
知らなくても生きていけると思っていたので、興味がなかったんですよね。
確かに脳のメカニズムを知らなくても生きていけます。
それでも今回脳に興味が出て調べてみたところ、とても面白いことが知れました。
皆さんも今までは興味なかったかもしれませんが、これを知るとまた記憶に興味持つと思いますよ。
特に認知症などを気にされている方は、知っておいた方がいいですよ。
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脳と記憶のメカニズム
脳と記憶のメカニズムはこのようになっています。
脳は大きくわけて3種類
人間の脳は進化を遂げて今の3つの部分から成り立っています。
1つ目は脳幹と呼ばれる部位。
これは脳の一番奥にあり、呼吸や体温、ホルモン調節など、生きる為に基本な働きをしています。
2つ目は大脳辺縁系と呼ばれる部位。
これは脳の真ん中あたりにあり、喜怒哀楽などの感情を司っています。
そして3つ目は大脳皮質と呼ばれる部位。
これは脳の一番外側にあり、見る、聞く、触る、味わう、匂うなどの五感や、運動、言葉、記憶、思考などの機能を果たしています。
人間はこの3つの脳を協力させて働かせています。
そして同時に脳を働かせることで、人間らしい豊かな活動を行うことができるのです。
記憶は大きくわけて2種類
脳の中でも僕たちが一番気になるところは記憶ですよね。
記憶は大きく分けて2種類あり、頭で覚える陳述的記憶と、体で覚える手続き記憶があります。
陳述的記憶は海馬の働きによるもので、勉強する時などに使われます。
ただこの記憶のネックな部分は、一度覚えても簡単に忘れてしまうというところ。
だからテスト前とか苦労したんですよね(笑)
一方の手続き記憶は技を覚えるもので、運動の仕方や自転車の乗り方、泳ぎ方などを覚える記憶です。
こちらは一度覚えてしまえば、なかなか忘れることはありません。
何年自転車に乗らなくても、何年泳いでなくても、久しぶりにやっても意外とできるものですよね?
それはこの記憶は“体が覚えているから”なんです。
同じ記憶でもこんなにも大きく違うものだと知りました。
計画をする時は“前頭連合野“ が大活躍
何かを計画する場合、活躍してくれるのが前頭連合野です。
いつ、どこで、何をどうするか、予算はいくらで、どんなことをするか、準備するものは、など、計画する時は様々なことを決めなければなりません。
似たような事例を参考にして、失敗しないようにと前もって調べたりもします。
自分で何かを企画し、それを行うために色々と計画をたて、成功するために大活躍してくれるのが、この前頭連合野です。
終わった後に計画の反省点などがないか確認するのもこの機関であり、脳の最高司令塔と呼ばれています。
前頭連合野は大脳皮質の中にある機関で、自分の記憶にある情報をかき集め、一時的に保存し、その情報を組み合わせることもできるのです。
パズルように組み立てたりばらしたりと、素晴らしい働きをしてくれるところです。
この働きをワーキングメモリーと言います。
このワーキングメモリーは人間のみに存在するもので、他の動物にはありません。
色んな情報を組み立てて問題を解決するのは、このワーキングメモリーのお陰です。
脳の情報処理の中でも最も高度な働きとなるので、人間特有の記憶と言っても良いでしょう。
新しい記憶と古い記憶は保管されている場所が違う
調べて初めて知りましたが、新しい記憶と古い記憶では、保管されている場所が違うらしいです。
これはアルツハイマー型認知症との話にも深い関係があります。
記憶と言えば海馬ですが、認知症で真っ先にダメージを受けるのが海馬です。
海馬は生き物が生きていくために必要となる器官であり、物の形や匂い、音などに関連した情報を取りまとめて記憶しています。
海馬は記憶するのに最も重要な役割をしているところですが、ここがダメージを受けることで記憶がなくなっていきます。
この海馬、実は新しい記憶が保管されている場所で、日常の記憶であったり、勉強などで覚えた情報は一度ここで整理整頓され保管されます。
そしてそこから必要な情報だけが大脳皮質へと保管されるのです。
海馬は新しい記憶、大脳皮質は古い記憶。
こういう分け方がされているんです。
アルツハイマー型認知症で海馬がダメージを受けた場合、昔の記憶はあるけれど最近の記憶がないというのはこの現象によって生じているのです。
ついさっきのことを忘れてしまい、「ご飯はまだかね?」というあのやり取りは、こういう仕組みでなっていたわけですね。
やはり認知症は怖いですよね。
これを知って、僕も今の内から気を付けようと思いました。
記憶をなくすことで家族や周囲に迷惑をかけるのも勿論嫌ですが、何よりも自分の大切な記憶がなくなるのは悲しいことです。
大切な思い出も何もかも失ってしまうなんて怖いことです。
人間はパソコンや携帯と違って、記憶をデータに保存することができません。
そうならないように、気付いた今こそ記憶術を身に付けるべきでしょう。
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